2011年年初から膝の調子が悪くなり水が溜まり始める。
病院へ行き、膝に溜まった水を注射で抜き、ヒアルロン酸を
注入する治療を続けていた。(2~3週間で水が溜まってしまう)
2011年4月から歩行困難・階段の昇降困難となる。
膝に出現する症状は、明らかな外傷がない限り、
全体のバランスの悪化が原因と考えられます。
(僕はそのように考えています)
この方は、今まで、膝まわりの治療しか受けたことが
なかったため、「全身のバランスを整える」という方針を
『遠回り』と感じられたのか、なかなか受け入れて
もらえず、また、少々痛くとも「正しく歩く」と
いうことができるようになることが膝の症状の改善への
最短コースであるという説明もなかなか受け入れて
頂けませんでした。
施術はアクティベーター・メソッドのみで、
4回までは軟部組織へのアプローチは行わず、
クワドのストレッチを加える程度。
初回(5/21)
・通常の歩行困難(びっこを引いての歩行)
・腹臥位で左下肢外旋位・右下肢内旋位
・右膝関節屈曲位で疼痛出現
術後:
・下肢の回旋現象は消失。膝屈曲時の疼痛50%以下に減少
・歩行形態に変化なし、疼痛の感じ方も変化なし
2回目(5/24)
・症状の変化なし
術後:
・前回同様の施術結果となった。
アドバイス:
・一日の終わりに必ず、アイシングを行う(温めない)
・歩行形態を矯正
3回目(5/30)
・歩行形態が改善している(本人も自覚)
・膝に水が溜まる気配なし。
・膝全体的に感じていた痛みが、内側部に限局するようになった。
術後:
・ゆっくりならば通常歩行が可能となる。
4回目(6/6)
・通常歩行可能
・階段の上りは問題なし、下り時に「カックン」と膝が抜けるような
感じになるが、痛みは生じない。
・この時点で、初回から2週間以上が経過しているが、膝に水が
溜まる気配はなし。
術後:
・右膝の状態については、術前と変化なしと自覚。
アドバイス:
・クワドの筋力トレーニングを指導
5回目(6/13)
・この時点で、初回から23日経過。水の溜まる気配なし。
・下り時に「カックン」と膝が抜けるような感覚は消失。
階段の昇降は問題なし。
術後:
・今回も、右膝の状態については、術前と変化なしと自覚。
アドバイス:
・「悪い歩き方を継続すれば、バリバリのスポーツマンでも、
膝を壊してしまう」ことを強調し、再度、歩き方に細心の
注意を払うように指導。
・施術ペースを1回/1Wから1回/2Wに変更。
歩き方のチェック/筋力トレーニング/ストレッチを習慣化して頂く。
6回目(6/27)
・この時点で、初回から37日経過。水の溜まる気配なし。
・症状の再発は長時間歩行時のみ。しかも感じるのは疼痛では違和感。
今回の施術を終え、一ヶ月に一回のメンテナンスに移行。
(もう膝に水が溜まることもないでしょう)
ご本人もアクティブ・ケアを続けることで膝の症状が改善していく
ことを経験できたので、自信を持ち始めたようです。
アクティベータ・メソッドによる施術は全身のバランスを
整えるのに最適な施術方法だと感じています。
後半2回の施術後は、
「右膝の状態については、術前と変化なし」と感想を述べています。
術後、時間の経過とともにカラダのバランスが整うにつれて、
日常生活における右膝関節への負担が軽減していくことにより、
結果として、右膝の症状が緩解していったと考えられます。
膝の症状改善は、やはりクライアントさんとの
二人三脚が必要だと改めて痛感した症例でした。
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