欧州リウマチ学会の特別委員会が行なった筋骨格系疾患と
心理社会的因子に関する文献調査によると、多くの研究において
心理社会的因子は力学的因子より筋骨格系の疼痛発症と
その後の経過に大きな影響を与える強力な予測因子であることが判明。
http://ard.highwire.org/content/68/6/885.abstract
(参照:長谷川淳史 TMSジャパンさんのfacebookページより)
つまり、腰痛等の疾患は、
物理的・力学的因子(立ち仕事だから、重い荷物を持ったから…etc)が
原因となっているのではなく、
心理社会的因子(職場環境、家庭、人間関係…etc)が大きな影響を与えていると考えられてます。
「昨日、一日中立って仕事していたから、また腰が痛くなった・・・」と
考えている人は心のどこかで、
「仕事柄、ずっと立ちっぱなしだから、腰痛が起こるんだ」と考える
思考回路ができあがっており、「立ち仕事」=「腰痛」の図式が
知らず、知らずのうちに頭に出来上がっています。
これによって「プライミング効果」(先行する刺激が、後続する事象に影響を与えること)を
引き起こす可能性がとても高くなります。
でも、今、我々がもっている「常識」からすると、この考え方を
すんなりと受け入れるのは難しいですよね・・・。
僕も、カラダのことを学んでいなければ、臨床の経験が無ければ、
「うっそだろー、そんなことあるわけないじゃん!!」と
信じないと思います。
でも、臨床の場では、少なからずこのプライミング効果は
存在しているように思えます。
特に育児関連で多いような気がします。
・子供を抱っこしているので、肩こりがなかなか良くならない・・・
・おむつを取り替えるときにかがむので腰が痛くなる・・・
育児そのものが原因ではなく、それらは「きっかけ」に過ぎないと
思います。このような方々は肩こり、腰痛を起こす十分な「素地」が
カラダに既に出来上がっているのです。そして、
「プライミング効果」+「症状を引き起こすだけの素地」によって
慢性的な症状を生み出しているのではないでしょうか。
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