(カイロに限ったことではありませんが)
各々のテクニックを組み合わせ施術を行って
いる先生方も多いと思います。
私はアクティベーターとAkを組み合わせています。
AkのMMTをアクティベーターの下肢長検査で
代替しています。
興味深い症例があったのでご報告。
(ちょっと専門用語が入りますが)
骨盤に関する矯正で、下記の所見がありました。
アクティベーター・メソッドの見方で、
右PD(ペルビック・ディフェンシー)、
右PI、左AS方向のストレス・テストで陽性。
目視でも下肢長差は確認でき、右短下肢。
(解剖学的短下肢ではなく、機能的短下肢)
次にAKのカテゴリーⅠの有無を確認。結果は陽性。
障害側は右側、右梨状筋の弱化、右第一肋骨の圧痛も確認できた。
骨盤の捻れ方向は、右AS方向、左PI方向。
障害側の決定はTL後の下肢長検査、
骨盤の捻れ方向は反発チャレンジ後に下肢長検査を
行い判定した。
上記の捻れに対応するブロックを差し込み、下肢長検査を行う。
下肢長差が生じず、障害側への両手のTLに対しても下肢長差は
生じない。対障害側へのポンピング後も問題なし。
よってブロックの挿入は正しいと思われます。
なんだか分かりにくいことを書いて、
「だから何?」と言われそうですが、
AkのカテゴリーⅠはいわゆるサブラクセーションの存在しない、
「骨盤の捻れ」です。
上記の症例では、骨盤の捻れ方向と、関節の神経機能障害を
起こしている方向が逆になっています。
◆アクティベーター所見(神経機能):右PI、左AS
◆Ak所見(捻れ):右AS、左PI
AKの頭蓋、椎骨と骨盤部のチャレンジには
「反発する」という考え方がありますが、
アクティベーターのストレス・プレッシャーテストには
その概念はありません。
こう考えると両者は同じ検査結果なのか?
しかし、私のストレス・プレッシャーテストは
「さする」だけなので、おそらく、上記の所見は
カラダの反応として、正確に出てきたものでしょう。
AKのカテゴリーⅠの判定は、モーション
パルペーションによる、いわゆる
「動く、動かない」の判定ではありません。
こちらもアクティベーターの下肢長検査と
同じでMMTを用いたカラダの生体反応に
基づくものです。
と考えると・・・
このクライアントさんのカラダで生じていることは
①左右の仙腸関節で各々が別方向に対して
ストレスを感じて、カラダが反応している。
②骨盤を両仙腸関節+仙骨のセットとして
右AS、左PIという骨盤の捻れた状態を
ストレスとして感じている。
つまり、個々の仙腸関節(アクティベーターの見方)は
右PI、左AS方向にストレスを感じてしまい、
骨盤をセットとしてとらえたときは(AKの見方)、
右AS、左PIの組み合わせで初めてストレスを
感じてしまうということです。
(AKとアクティベーターのことを知らないと
なんのこっちゃという話ですが・・・)
このクライアントさんは、慢性的な腰痛(+頸部のコリ)で
数回来院されていましたが、上記の
組み合わせの施術を行ってから、症状が
落ち着いてきました。
自分のメインとなる手技の軸がブレてしまわない
程度に色々なテクニックの考え方を取り入れることは
とても大事なことだと思います。
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